メデューサの執念

メデューサの執念
2017年10月29日
今月に入ってPectabenaria Wow’s ‘White Fairies’が咲きました。2年前に台湾から導入した5株の内3株の開花です。草丈110cm15輪花と95cm10輪花はselfしました。昨年も播種しましたので2回目です。一株は自宅で鑑賞中です。草丈85cm8輪花です。食卓の蛍光灯の下で見ると不思議な事に気づきました。花弁の一部をまげて花粉の方向に突き刺しているのです。まるで自分で交配を行っているかのようです。8輪中3輪が2本の触手を伸ばし1輪は1本です。下から3,4,5,6番目の花です。他の2株については開花後すぐに交配したのでわかりません。
本種はPectailis susannae とHabenaria medusa の交配種です。花弁はmedusaの影響が強いです。まるでメデューサが執念で自らの遺伝子を残すための交配を行っているようです。実際、Pectabenaiaは葯のすぐ下に柱頭があるので花粉が柱頭に届きやすいです。自然交配が容易な構造だと思います。この4輪に種子が出来るか観察してみます。室内ですから虫や風の影響は少ないでしょう。Pecta1

通常の花:10月16日に交配に使った花

 

 

 

 

 

pecta2最下部の細い弁を葯の近くに折り曲げています。まるで何かを捕えて口に運んでいるかのようです。

pecta3w8輪中4輪で不思議な動きをしています。

私の栽培用土はボラ土、鹿沼土、ヤシハスクの混合です。落葉後は時々、用土を湿らせて完全乾燥はしません。春の発芽を確認してから植え替えます。5号プラ鉢で灌水は多めです。今年の15輪が最多花です。

 

 

2017年10月29日 | カテゴリー : 雑記帳 | 投稿者 : nakamura